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慰霊の日
沖縄では、今日は学校は休みになっていたはず。
慰霊の日、6月23日。

私は沖縄に住んだときに初めて知りました。

沖縄では今も戦争は終わっていないんだな、、、と感じるようなことを20年前の当時何度か経験しました。
(それは上手く言えないのですが、、、)

あまりにも、本土と沖縄内での差がありすぎてショックを受けました。

私の誕生日は慰霊の日ととても近いのですが、
沖縄の工房でケーキでお祝いしてもらったことがあり、それを実家の母に伝えると、
沖縄の方に申し訳ない 
と言っていたのを今も思い出します。


私は、平和祈念公園へ姉弟子が連れて行ってくれた時のこと、忘れられません。

紅型をやっている者として、
沖縄から遠く離れていても
慰霊の日には手を合わせています。




# by tirinto | 2021-06-23 22:19 | チリントゥ日記
自分の子ども時代を振り返る…
この前の教室時に、以前お子さんと共にワークショップに参加して下さった方が入会してくださって、お話していました。
子どもさんがとってもやりたがっていて、今回お母さんが紅型を習うことをとても羨ましがっている
とお聞きしました。

一年半前に体験した紅型体験が、とっても楽しかったのだそう!

こんなお話を聞けると、本当に嬉しいです。

私の姪っ子達も紅型を楽しんでくれているのですが、実は紅型ってカラフルで絵も可愛いし子ども受け良いのかもしれません。

小学校へ教えに行ったりした時には、子ども達の作品に感動したり一所懸命に取り組むのを見て嬉しくなったりしました。

もっと子どもにも教える機会をつくりたいなーと思います!

自分の子ども時代を振り返る…_a0079315_20163915.jpeg

それは自分を振り返っても思うことで、、、

私自身は、子供の頃の得意なことは絵を描くことでした。
でも、クラスからいつもちょっと浮いた存在で、いつも自分の居場所を探しているような子ども時代でした。

絵を描くのが得意でも、絵画教室に行きたいとは思わず、親が習わせてくれた習字やプールには嫌々行き、今思うとなんて勿体ないっと思います。

そんな私が小学校三年生から一年か二年くらい?の間、楽しみに行っていたのは、近所の陶芸家の方が日曜日に開いていた子ども向けの物作り教室でした。

鳩笛を作らせてくれたり、スルメイカを焼いてそれを絵に描いて、その後皆んなで食べたり、そこに行っている時は自分はここに居ていいんだ、と不思議と思えました。
同級生がいるわけでもお友達がいるわけでもなかったのに、ホッとできた記憶があります。

引っ越して遠くなったのでやめてしまったんだと思うのですが、今思うとその頃から私は手で物を作るのが好きだったようです。

でも、小学生って体育の出来る子がすごい、とかピアノが上手い子がすごい、流行りの歌や踊りのできる子がカッコいいみたいなのがあって
私のような、マイナーな地味なことを好きだと
学校ってとても過ごしにくい。
流行りのアイドルにも乗らず、同級生達のテレビの話について行けず、知っているかのように相槌を打って話を合わせていた子ども時代。


だけど、今こうして好きが仕事になっている。
人生て分からない。

その時の経験からいつか自分も子ども向けの教室をやってみたいな、とも思っています。
人と違うことを好きなことは、決して悪いことじゃないよ、すごいことだよ、って肯定してあげたいなと。
肯定される場所があったことで救われた経験をいつか活かしてみたいなと夢見ています。


# by tirinto | 2021-06-15 19:37 | チリントゥ日記
美味しく食べること
美味しく食べること_a0079315_01551956.jpeg

ずっしり重いアップルパイ。


たまたま入ったパン屋でイートインしている。


イートインの席は一人で来ているひとばかり。

いつもと違う景色見ながらご飯食べるの良いな。


私は食べること大好きなのだけど、


若いとき


一人暮らしで一人仕事で


日々を楽しむ余裕がまったくなかったときがあった。


体調が悪い日が続いてどうしようもなく


近くのマッサージ屋に駆け込んだ時のこと。


「あなた、食べたものを消化できてなくて胃がすごい張ってるよ」


「ちゃんと美味しいって思いながら食べてる?」


ってマッサージ師に聞かれた。


そういえば、全くそんなふうに思わずに食べていた。


ただ時間になったから、とりあえず腹に何か入れる。


その繰り返しで生きていた。


その時に、なんでもいいから

「美味しい」って思って食べることが大事だと教えてもらった。


体とココロは繋がっているんだな…


それ以来、食べているときに

「美味しいなぁ幸せだなぁ」と思いながら食べている。


最初は意識して思うようにしていたけど

今では当たり前になっている。


ご飯は、複数で食べる時でも

一人で食べる時でも

美味しく!


これ基本。



(最近昔のことをよく思い出す、、、歳とったせいかな。)


# by tirinto | 2021-05-29 01:54 | チリントゥ日記
クイズの2等について
このページまで飛んできてくださりありがとうございます。

LINEにご登録頂いている方が、何かお得になることがあれば良いな、と思いまして企画してみました。
このLINE、当初は教室に来ている生徒さんだけの連絡ツールだったのですが、現在は公開LINEにしており5/10時点で149名様にフォローして頂いています。

教室生徒さん、オンライン講座生徒さん、ワークショップ参加者さん、それ以外のチリントゥに興味のある全ての方本当にありがとうございます。

◆2等はこちらです◆
一昨年フランスに行ったときに現地で人気のあったグリーティングカード。
ポストカードくらいの大きさ、日本の吉祥模様を紅型で染めた柄です。

ブローチはくるみボタンで作り、ピンでお洋服やバッグなどに留めてお使いください。
二つ合わせて2,000円相当です。

クイズの2等について_a0079315_11003786.jpg
クイズに正解した方の中から3名の方にはこちらの1~3の中からひとつプレゼントいたします。※正解が多数の場合には抽選になるかもしれません。
発送の手続きが必要なため、本名とご住所を教えても大丈夫な方に限りますが是非ご応募ください!
ブローチでご希望のがある方は番号も書いてください。

以下はまとまりませんが、最近思うこと少し書いてみました。(ヒント有?)


GW前から第4波が始まり、皆さまの生活にも大きく影響が出ているかと思います。
昨年から大きく世の中が変わり、こんな小さな教室にもその影響が出ました。

工芸に長年携わっている端くれとしては、コロナ後の日本の工芸が心配でもあります。
一度失われた技術や技法は、戻らないかも?との危惧もあります。

その一方で、今までの古いやり方でやっていたところは淘汰され、
現代に即した方法で対応するところ、本当の意味で素晴らしいものを作るところ
は残っていくのかもしれませんね。(←コロナで時代が加速したなんて言われますもんね)

紅型界でも、個人のお客様をもっているところ、問屋に頼りきりだったところ、での差が大きく出ているようです。

そういった工房の生き残りについてもそうですが、
その工房に道具や材料を納入する商店にもコロナの影響は大きいでしょう。

工芸では特殊な道具・材料を多用するのですが、
それらを作ってくれる人がいなくなったら成り立たない!
何てことだっ。と思います!!
正直、ヒヤヒヤすることは沢山あります。

材料、道具の観点からも言えることですが
一部の方の人間国宝級の素晴らしい作品を作ることはもちろん
私自身は教室をする中で、もっとすそ野を広げることができたらとも感じています。

工芸全般に言えると思うのですが、紅型染めをすることは
「集中力」「想像力」「表現力」「論理的思考力」
などが鍛えられて、人間活動というか脳にとっても良いはず!

だから、なくなってはいけないと思うんですよね(笑)

難しいことは上手く言えませんが、先人達の歴史や文化を感じることもできる。
さらに、出来上がった時の嬉しさもあるし、見る人の心を動かすこともできる。
最高じゃないか!と。(←工芸オタクなので、めちゃくちゃ工芸びいき発言)


今回のクイズに登場したダイナマイトみたいな筒状の物は紅型に必ず要るもの。

工房チリントゥでは、この2本で約3年分くらい。
教室の生徒さんなら全員分かるかな?
(答えは茶色い特殊な紙のアレです)

2本同時購入したのは初めてですが、3年後にも工房を続け、教室でも紅型を楽しむ方が集えるような場所としてありたい、という気持ちで仕入れました!

今はこのような状況ですが、
必ず収束するときは来るという希望をもってやっていくことが大事ですよね。

教室では、生徒さんにお会いすること、元気な姿を見れることで
私も元気をもらっています。
制作される作品に感動させられ刺激も頂いております。
至らない点は山ほどあるかと思いますが、お一人ずつの作品がより良いものになるよう
今後もサポートさせてください。

皆さまがこの先も健康で元気に過ごせますように
心から願っています。

そして、現在現場で戦っておられる医療従事者の皆さまに感謝します。

工房チリントゥ
戸谷




# by tirinto | 2021-05-10 11:01 | 道具たち
工房チリントゥを始めて、今日で16年目。
4月13日は、チリントゥマークが生まれた日です。

本来の開業日は、とくに決めずに始めてしまったため、分からないのですが
マークを作った日だということだけは記録があります。
(ちなみに開業届を出したのはまた別なので、計画的に開業された方で開業記念日のある方がうらやましい!
当時の私にその考えはありませんでした、トホホ)

2005年4月13日。

あれから16年ですか、、、、早い。

いや、長い。

ほんとに、いろいろありました。

今日は、これまで出会った数々の師達のお話をしたいと思います。

若い時、どうやってチリントゥを存続させれば良いのだろうと悩む中で
私でも読めるようなビジネス書に、各分野に師を持て!みたいなことが書いてありました。
当時の私には、これまたチンプンカン。どういうこと?とハテナが飛んでいましたが
今なら分かります。

なので、自分の気持ちの引き締めという意味でも、師のことを書いておきたいと思います。

・紅型の師 知念績元先生

・仕事に対しての心得の師 野村さん

・一人で仕事を成り立たせることの師 カクカメさん

・仕立てについての師 小原社長

・パソコンの師 909宮澤さん

・教室の師 組紐工房そわの前田先生

・・・・・・

『紅型の師 知念績元先生』
私には天の上の人。
自分に厳しく弟子にやさしく、
技術に妥協は一切なく、ひたすら完成度の高さを追い求め
ただただ良いものを生み出すことに心血を注いでおられました。
でも見かけはゆったりとのんびりとされています。
紅型のすべてを教えてくれた方、技術、デザイン、歴史、沖縄の自然。


『仕事に対しての心得の師 野村さん』
沖縄から京都へやってきて、大学で染織のイロハを学び
さて独立したものの、染める技術はあっても
どうやって仕事をとり、暮らしていけば良いかはさっぱり分かりませんでした。

そんな時、短大時代に出会いその後数々お世話になった方。
ろうけつ染めの染色作家さんで、お弟子さんを数人抱え工房を経営しておられました。
私は弟子でもないのに、白生地屋や蒸し屋を教えてくれたり、グループ展に参加させてもらったりと
大変お世話になりました。

その頃、私は精神的にとても未熟で、良いことがあれば大喜び!!(例えば雑誌の取材が入ったり、帯の注文が入ったりした時)
反対に、ミスをしたり、逆に仕事先でミスされたり、自分を一人前に扱ってもらえなかったり、売り上げが思うようになかったり
というような辛いことがあると、ものすごく落ち込んでしまい、一人で立ち直るのが大変でした。

そんな時に野村さんが言っていた言葉。(確かリーマンショックの頃です。呉服界も打撃を受けました)
「いつも平常心でいること。」

この言葉を聞いてから、嬉しいことがあっても喜び過ぎず、辛いことがあっても心に若干フタをするようにして
自分の心のコントロールをするようになりました。

一人で工房を回して、一人暮らしで頑張っていくには、どんと構えていないと心が折れてしまう。
そのためには敢えて平常心が必要であることを教えてもらったように思います。



『一人で仕事を成り立たせることの師 カクカメさん』
京都で一人暮らしをしながら工房で制作の仕事を受けて生活する、その先輩でもあり同志でした。
お互いに仕事のことや生活のことなど、本当にいろいろ話をしたし、勇気づけられていました。
どうやって仕事を成り立たせ、それを継続させるか、その悩みを共有できる数少ない友人でした。

とにかく休まず、ひたすらコツコツを作る、良いものを送り出す、
お客様を大事にする、自分の作ったものを愛する、
沢山のことを学びました。
お互いの結婚により生活が大きく変わり様々な変化で今はお互い別々ですが
あの時にカメちゃんがいてくれたからこうやって頑張っていられるのだと思います。


『仕立てについての師 小原社長』
帯の仕立てのプロフェッショナル。
出会いは、生徒さんの紹介でした。

帯の仕立ては細かいところで知識がないとオーダーに自信をもって対応できません。
染めることは沖縄できっちり学んだ自信があったものの、仕立てに関しては素人。
でも、帯の注文が入ったらお客様のご要望に合わせて帯を仕立てなければならないのです。

仕事を受ける中で少しずつ知識を蓄えていきましたが、
小原社長と出会ってからは各段に詳しくなりました。

さらに、着物の仕立ての師では、藤工房の先生。
今でも大変お世話になっております。


『パソコンの師 909宮澤さん』
染めることを仕事にするのに、染めるだけでは仕事にならない。
これは本当に大きな壁でした。

「私戸谷は紅型の技術を持ち、面白い模様を生み出すことができ、帯や着物を染めることができます。」(←すごい自信家みたい)
ということを京都に住む人、いえいえ日本中の99.9999%が知らない状態を
少しでも変えるためには、発信しなくてはいけなかったのです。

1日のうち半分をパソコンの時間にしていることもザラです、
今でもです。今はスマホの操作が多いですが。

広報活動をするのに、チラシを作ったり、HPを作ったり、いろいろやらなくてはいけない。
その師匠が宮澤さんです。
今でもホームページ制作でお世話になっています。


『教室の師 お菓子の師 組紐工房そわの前田先生』
大学の卒業制作に組紐を使いたく、二年程組紐を習っていたことがありました。
とてもアットホームな教室で、行くと一緒に夕飯を食べて、
帰りには先生手作りの絶品お味噌汁などを持たせてくれました。

誰が来ても先生はやさしくゆったりしていて、狭い教室なのに居心地が良かったです。
紅型を仕事にしたい私を応援してくれ、まわりの方も一緒に応援してくれました。
正直、通っていても組紐については深く知ることまで出来ませんでしたが
自分もこんな教室をつくってみたいなと理想になった先生です。

そして、京都の数々の有名お菓子店のお菓子を口にしたのも、この教室。
一流の和菓子、洋菓子をたくさん目にし味わいました。
確実に私の舌が肥えました(笑)

御月謝が払うのが生活的にしんどくなり辞めてしまいましたが、
その後も個展に来てくださったり本当にお世話になりました。


様々な尊敬できる師のおかげで今も細々と続けていますが、経営についてだけは師匠おらず、、、。
今思えば、行政がバックアップしている創業塾のようなところもあったのに
そのころは全く眼中になかったので、帳簿のつけ方や利益の出し方などは長年やる中で分かってきた感じです。

他にもたくさんの師がいます。
多くの方から学んで、吸収させてもらい、今も続けてこれています。
そして家族にも助けてもらっています。

何より、お客様と生徒さんのおかげで今も続けてこれています。
スタッフのおかげももちろんです。

16年目も初心を忘れずに、頑張ります。
どうぞよろしくお願いいたします。

工房チリントゥ
戸谷真子

# by tirinto | 2021-04-13 16:20 | 紅型をたどる